「わたしはかわいい顔をしていないし、かわいい振る舞いもできない……あ~あ、もっとかわいく生まれてきたかった」とあなたが思っていても、じつは彼は、あなたのことをかわいいと思っていたりします。

なぜなら、男って、見慣れたらかわいいと思うからです。見慣れないうちは「え?」と思っても、見慣れたら「この子、かわいいじゃん」と思うんです。

見慣れてもかわいいと思わない女子は、自分で自分のことを「どうせわたしは」と卑下している女子に限られます。

というのが、男子が言う「かわいい女子」の定義なわけですが、ほかにも定義はあります。以下にご紹介しましょう!

自分が過去になくした「もう半分の自分」を彼女に見れば「かわいい」と思う

たとえば、お勉強ばかりしてきた男子が、自分とは真逆のヤンチャな女子のことをかわいいと思うケースがあります。

彼に好みの女子のタイプを聞くと、ヤンチャとはほど遠いお嬢様系の女子を挙げるのに、彼は実際にはヤンチャな女子のことをかわいいと思う。これはなぜか?

彼が過去に(たとえば幼少期に)、じつはヤンチャな性格を持っていたからです。がしかし、彼は小学校受験をきっかけにヤンチャな性格を捨てて(捨てることを親に強制され)、超マジメになった。

つまり、ヤンチャな女子とは、彼にとって「過去になくしてしまったもうひとりの自分」なわけです。

男子はルックス以外のところで「かわいい」を判断している

このようなことは、たとえば新海誠監督の作品に描かれています(『君の名は。』とか)。

新海監督の映画に出てくる男女は、自分が過去になくした自分に敏感です。だから相手に、過去の自分を投影するタイプの恋愛を繰り広げます。

過去になくした自分とは、ひとりではありません。複数人います。先の例でいえば、彼はヤンチャな自分を過去になくしました。

同時に、受験競争の荒波にもまれているうちに、他者にやさしくする自分をなくしました。また、他人の目を気にせず行動できる潔さをなくしてきました。

男子は、見た目のかわいさだけではなく、女子の内面も見ていて、そこに自分が過去になくした自分を見つけられたら、その女子のことをかわいいと思って好きになるのです。

過去の自分とは、自分のことだから、だから彼はかわいいと思うのです。

「ルックスがかわいい」は「かわいいね。それで?」ということ

なので、ルックスがかわいい女子や、女子っぽい洋服を着てかわいい女子は、男からすれば「うん、たしかに君はかわいいね、で、それで?」としか、じつは思っていないということです。

ルックスや洋服など目に見えるところをかわいくして、それで意中の彼と付き合えたという女子は、じつは目に見えるところをかわいくしたというのは、ひとつのきっかけに過ぎないということを知っておくべきです。

そのきっかけが理由で、彼はあなたに興味をもち、ゆえに、あなたの内面に「なくしてしまったもうひとりの自分」を彼が見た、ということなのです。

おわりに

男が思う「かわいい女子」とは、過去になくしてしまったもうひとりの自分のことである、という説を、じつは昔からここで紹介したいと思っていました。

が、それをどう書けばいいかわからず、また、そういうことを書いても誰も共感してくれないどころか、「まったく理解できない」と言われかねないなと思っていました。

がしかし、新海作品がこれだけヒットしているのだから(とくに『君の名は。』)、過去になくした自分を恋愛対象に投影する恋愛のスタイルは、多くの人がじつは心のどこかで理解しているのではないかと思い、勇気を出してご紹介した次第です。

男子がいう「かわいい」は、「僕が過去になくしたもうひとりの僕が、君の中に見える」という意味なのです。

(ひとみしょう/作家)

(愛カツ編集部)