あえて結婚しない男女とは?
2017.11.6

<明治安田生活福祉研究所はこのほど、「35歳から54歳の結婚意識に関する調査」を発表した。未婚者のうち「“あえて”結婚していない」と答えた男性は49.1%で、女性は51.1%だった。>

と、先日、Yahoo!ニュースが報じました。
30代後半に限って見ると、男性の47.2%、女性の41.3%が「あえて結婚しない」とのこと。この男女の平均%は、約44。ほぼ半数弱の30代後半の男女が「あえて」結婚しないそうです。

「あえて」とは、なんぞ?

あえて結婚しない男女とは?

■「あえて」とは?

<「あえて結婚していない」理由については、「もともと結婚を望んでいない(独身主義)」(男性が41.7%、女性が34.9%)が最も多かった。「独身は精神的・時間的に自由がきく」という理由も、各年齢層で約2割を占めた。>

たとえば、仕事がそれなりに順調で経済的に恵まれていたら、食べたいときに食べたいものを食べ、しかもそれを誰と一緒に食べても、誰からも文句を言われることはない……独身を貫いている人の実態って、たとえばこういうことでしょう。

食べることも寝ることも、広い部屋をどのように使うかも、全部自由。仕事をがんばって、やっと手にしたこの自由を、結婚することでみすみす手放したくない。おそらくこうも思っていることでしょう。愛する人は愛する人の時間を拘束するわけだし、子供ができたら教育その他において心配事がたくさん出てきて、自由どころではない。「独身は精神的・時間的に自由がきく」ということは、今の時代、たとえばこんなふうに解釈できるのではないかと思います。

■独身を貫いている人々って、基本的に淋しがり屋さん?

そんな、あえて独身を貫いている人であっても、結婚したいと思うときがあるそうです。たとえば風邪を引いて弱ったとき。「あ~、パートナーがいてくれたらな」こんなことを思うそうです。あるいはもっと歳を重ねて60歳近くになったとき、「ひとりで老後を送っている絵」が見えて、独身を貫くのをやめた人がいます。

独身を貫いている人々って、基本的に淋しがり屋さんであるように見受けられます。やりたいことを、自分がやりたいようにやっているので、おれに・わたしに近寄ってこないでください、わたしはひとりで生きていきます。こんなことを言っている独身者は、まず見たことがない(いるにはいるのでしょうが、そういう人は絶えずひとりでいるわけだから、出会いようがない、ということか?)。

近所のスナックや寿司屋によく通っているのは、独身者です。お酒が飲めない人たちは、独身者どうしでなんらかのグループや会をつくって、頻繁に集まっている。こういう例は、おそらく誰でも、ちょっと周囲を見渡すと、確認できることではないでしょうか。

誰だって、自分の意思に反して淋しさが心に湧いてくることがあるので、淋しがり屋が良くないということではまったくないのですが。

■命は誰のもの?

誰もが知っているように、「あえて」がきかないことを、人生はわたしたちにいくつも提示します。その最たるものが生老病死でしょう。「あえて生まれてくる」こともなければ、「わたしはあえて年老います」と言う人もいない。

ましてや、あえて病気になる人はもっといない。死は、あえて死を選ぶ人がいますが、ふつうは「あえて死にました」とはならない。死にたくても、お迎えが来るまで生きていなくてはならないはずです。

* 婚するもしないも、その人の自由だと言う人がいます。そのとおりでしょう。首根っこをつかまれて「小学校に行きなさい」と親に言われるように結婚しなくてはならない人だって、世の中にはいるはずですが、ふつうは結婚するもしないも、自分の意思で決めるといいことです。

が、自分の意思が通用しないことに直面したとき、「あえて結婚しない」と答えた人たちは、それでも「あえて」と言い張れるのか? アンケート結果を見て、ふとこう感じました。

これはおそらく「命は誰のものなのか」という考えに通底するように思います。合理的な考え方にもとづいて、手にした自由でもって合理的に生きることを、この超合理化された社会は否定しません。しかし、生老病死という合理化が置き去りにしたものは、わたしたちに絶えず「命は誰のもの?」と問いかけているように思うのです。

結婚するもしないも自由なので、無論、命は誰のものかについて考えるも、考えないも、あなたの自由でしょうから、このへんで筆をおきます。(ひとみしょう/文筆家)

※参考・引用:30~50代の未婚者「“あえて”結婚していない」が約半数(Yahoo!ニュース/ITmediaビジネスONLINE)

(愛カツ編集部)