恋愛市場における「今年の漢字」

毎回、なんらかの調査結果をもとにお届けしていますが、今回はそろそろ年の瀬ということもあり、恋愛市場における「今年の漢字」についてお届けしたいと思います。
恋愛市場における「今年の漢字」

■私家版・今年の漢字はズバリ・・・

今年の漢字は不倫からひと文字いただいて「倫」に決定
今年1年を振り返ってどうだったか……特にこのコーナーの原稿について振り返ったとき、どうだったか。「また不倫かよ」と100回くらい思った気がします。

1月はグラビアアイドルの青山真麻さんと、袴田吉彦さん。3月は、渡辺謙さんと、田中みな実似の美女。4月は、ヒップホップユニット・RIP SLYMEのSUさんと、江夏詩織さん。6月は、女優の仲間由紀恵さんの夫の田中哲司さんと、ヘアスタイリストの女性などなど。細かくすべてを振り返ったらキリがないので、6月以降の不倫報道の振り返りは割愛します。

ということで、もう今年の漢字は、不倫からひと文字いただいて、「倫」に決定するしかない、というのが、このコーナーにおける私家版・今年の漢字です。

■人間は考える葦?足?

倫(みち)について、わたしたちが少しばかり考えたときって、高校の倫理の授業くらいではないでしょうか。倫理の授業でなにを教わったのか、すでに覚えていませんが、ソクラテスがこう言ったとか、パスカルは「人間は考える葦(あし)である」と言ったとか、そういうことを暗記させられていた授業でしたっけ?

恋愛相談で比較的多いのが「わたしはどうすればいいのかわかりません」というところから発展して、「わたしは『どう生きるといいのか』迷っています」という相談です。

この、どう生きるべきか、を教えているのが、本来、倫理です。倫理とひとくくりにすることで、なんらか弊害があるのであれば、意外なことに、哲学が本来こういうことを教えてくれる「学問」です。

■名言の意味

不倫に走りそうな我が心をどうしたものかと悩む女性
たとえば、不倫に走りそうな我が心をどうしたものか、と悩んだとき、デカルトさんなら「我思う、ゆえに我あり」と言うかもしれません。パスカルさんなら「人間ってしょせん、考える葦だもんね~」と言うかもしれない。

デカルトさんの「我思う~」という言葉の真意は、「意識すること」なんだそうです。たとえば、「わたしは今、不倫に走りたいと思っている」とか、「不倫の恋の味をしめたと思っている」という、つまり、ざっくり言えば「と思っている」自分を意識すること。これが人間性を高める技法(あるいは学問をするための技法)なのだそうです。

パスカルさんの「~考える葦」という言葉の真意は、「人って弱い生き物だからさ! かといって、生真面目マジメに志だけを高く持って生きていてもポキッと折れやすいっしょ? だから弱さと強さの中間くらいで揺れている状態がベターだと、おれは思うんだよね!」というくらいの意味なのだそうです。

パスカルさんには、酒乱の友達やギャンブル好きな友達がいたそうです。かたや、パスカルさんは学問にはげんでいた(たとえば気圧について研究し、それは今でも「ヘクトパスカル」という単位として存在している)。

「人間って、ホントはいかなる生き物なのだろう」ということを、しつこくしつこく考えた結果の、彼流のやさしいまなざしが「考える葦」という言葉を生み出したのかもしれません。

■倫(みち)を考えるとは

倫(みち)を考えるとはつまり、どう生きるべきかを考えること。もっとピンポイントで言うなら、人間性を高め(理性を鍛え)、よりよく生きるためには、自分はなにをすべきかを考えることではないかと思います。

少なくとも、20世紀初頭くらいまでは、「いかにして人間性を高めるか(理性を鍛えるか)」ということを、大学で教えていたそうです(たとえばオックスフォード大学)。

今は誰もそんなことを教えてくれません。知りたければ、むずかしい哲学書を読むか、さもなくば自己啓発系の本を読むしかないのかもしれません。

倫を知って、不倫をする人が減るといいよねぇ~ということではありません。
「浮気も不倫も離婚も、一通りのことをやらないと、本当に音楽が(つまり人という生き物が)わかったとは言えないと思う」という、大御所指揮者の名言があります。

今年、不倫をした人たちに、それぞれの分野で素晴らしくなっていただきたいと思います。(ひとみしょう/文筆家)

(愛カツ編集部)